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AIが描いた妻の肖像画は、美術館で会った人だろ立ちどまるよふりむくよ(1/2 ページ)

» 2020年03月31日 06時00分 公開
[松尾公也ITmedia]

 ここ数日、SNSで自画像絵が頻繁に流れてくる。「みんな自分のことが大好きなんだね」と受け流していたが、ふと思い立ち、妻の肖像画を描いてもらうことにした。この画家、けっこううまい。

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 さとさんが開発した、機械学習により写真を西欧の有名画家の作風に変えて描いてくれる「AI画伯」がそれだ。

photo 顔が映っている人物の写真のみサポート。ペットは現在は不可だが、サポートの予定はあるらしい
photo まず、元の写真を読み込ませる

 作風は西洋絵画の巨匠たちに似ている。元の写真に対し、10種類のタッチ(OR、BA0、EX0、EX3、IM1、PO0、RE0、RE1、RO0、RO2)から選べるようになっている。ルノワール、モジリアーニ、レンブラント風も含まれているようだ。

photo どこかで見た作風から適当なものを選ぶ。RE0はルノアール風?

 元写真全体を変換するのではなく、認識された顔のアップが絵画風になる。仕組みとしては、機械学習を使った顔写真の高精細化アプリ「Remini」に似ている。

 学習に用いられている絵画データセットは西洋人のものなので、平たい顔族であるわれわれの写真を食わせても、欧州顔に変換される。そこが面白い。髪色もタッチによって大きく変化する。でも、その中でも違和感の少ないものが1、2枚あったりする。下の例でいくと、ORが一番元の写真に近い。

photo 左上から、OR、BA0、EX0、EX3、IM1、PO0、RE0、RE1、RO0、RO2
photo AI画伯処理前の写真

 妻の肖像画を描くために何年もかけて絵画の勉強をしなくてすむのが果たしていいことなのかどうなのか分からない。でも、出てきた結果を見てワハハと笑ってくれると思う。そういえば、ルノワール展はデートで行ったね。この写真の頃だったろうか。

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