マーケティング担当者は機械学習がもたらす可能性を無視すべきではない。ただし機械学習があらゆるマーケティング活動にメリットをもたらすわけではないことに注意が必要だ。
優秀なマーケティング部門は、緻密なデータ分析と重要業績評価指標(KPI)を活用して、収益と顧客の拡大目標の進行状況を測定している。その一例は、マーケティングに取り入れた機械学習が販売拡大と全体収益にどう影響しているかを追跡することだ。ただしニュースメディアなどのコンテンツベースの業界では、KPIに対する機械学習の影響を追跡するのは困難だと、クロスチャネルマーケティング戦略を策定するIterableのコンテンツマーケティングマネジャー、マイケル・ウアード氏は指摘する。
コンテンツを生み出す業界では一般的に、顧客基盤の拡大にメールマガジン(メルマガ)や週ごとに自動配信するメッセージを活用している。メルマガやメッセージは、企業が顧客とコミュニケーションを図る手段として広く使われている。ただし、きちんとパーソナライズできていなければ、顧客の反応を得るのは難しい。
各ユーザーに合わせたコンテンツを提供するために、必ずしも企業固有のレコメンデーションエンジンや複雑なリサーチが必要になるわけではない。モバイルデバイスでの閲覧を容易にするなどシンプルなことで済む場合もある。
一般消費者がインターネットへのアクセスに使用する主要な手段はスマートフォンだ。マーケティング戦略ではこの事実を考慮する必要がある。「スマートフォンでもコンテンツを読みやすくし、テキストメッセージとも連動させて複数のチャネルでコンテンツをパーソナライズすることが欠かせない」(ウアード氏)
ウアード氏は、マーケティングに機械学習を取り入れることで企業が得られるプラスの効果として、送信先の位置情報に基づくコミュニケーションを挙げる。米国の東海岸に拠点を構える企業が、ニューヨーク時間の午前7時に総集編のメールを送信するとしよう。このメールがシリコンバレー在住ユーザーの手元に届くのは午前4時だ。ユーザーの反応を期待するには時間が早過ぎる。
時差を考慮しないで送信されたメルマガやニュースまとめは結局、地元紙や時差を考慮して後から送信されてくるメールに埋もれることになる。販促のメールやメルマガを配信している企業は、顧客がメールを開封する可能性のある時間帯にメールを配信するのが望ましい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
SAP ERPを活用して、事業部門のデータ作成/変更を行っているロクシタンでは、マスターデータ管理の煩雑さに伴う、処理時間の長さが課題となっていた。これを解消し、SAPデータの処理時間を4分の1に短縮した方法とは?
社外から業務データにアクセスする機会が増えている中、その課題として浮上しているのが利便性と安全性を両立させることだ。そこでこれを実現するものとして、あるファイル共有基盤が注目されている。
データ基盤はさまざまな恩恵をもたらすが、複雑な環境でメリットを最大限に引き出すには、コストやパフォーマンス、セキュリティの最適化が欠かせない。そのカギとなる「オブザーバビリティ(可観測性)」をどう実現すればよいのか。
データ分析を行う際、スプレッドシートを活用している企業は多いだろう。しかし、扱うデータ量や種類が増大する中、その取り組みは限界を迎えている。スプレッドシートへの依存により生じる課題とその脱却方法を解説する。
デジタル化が進む中で、企業が競争力を維持するには、柔軟かつ迅速な分析体制を構築し、データドリブンな意思決定を実現することが不可欠だ。本資料では、その分析体制の構築を支援するクラウド型のデータ分析プラットフォームを紹介する。
「人の動き」で見えない価値を見つけ出す 人流データが切り開く都市開発の未来 (2025/5/2)
導入の壁を突破してMicrosoft 365 Copilotを活用する方法 (2025/3/12)
クラウドの利便性とオンプレの制御性を両立、AI環境構築の新たな選択肢とは? (2025/3/6)
データ活用やAIで不良原因も発見 全員参加の現場伴走型で挑むトヨタ車体のDX (2025/2/21)
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...