「モスバーガー」を展開するモスフードサービスが復調し、再び成長軌道に乗ってきた。
モスバーガーの既存店売上高は、2019年8月から6カ月連続で前年同月比増。20年3月期を通しても、19年4月から20年1月までは104.4%(対前年同期比)となっている。
20年3月期を通して、既存店客数は102.3%(同)、既存店客単価102.1%(同)で、いずれもプラス。つまり、売上高、客数、客単価ともに伸びており、特に19年8月以降は、その好調な傾向が継続しているのだ。
復調には明確な理由がある。
「今期に入って、マーケティングのやり方を変えました。特に1つ1つの期間限定商品のターゲットを絞りました。それが当たって、お客さまが戻って来るようになりました」(モスフードサービス・広報)。
例えば、若者向けにバンズからはみ出す「ジャンボメンチ」のようなボリューム感ある商品、辛さを求める人には「黒いデス辛ソース」など、インパクトのある商品を次々に投入して話題を提供。
18年12月から19年12月まで続いた既存店売上高が減り続ける悪い流れを断ち切った。
また、消費増税以降にテークアウトとウーバーイーツによる宅配が増加。店頭のお客が多少減っても、それ以上にプラスオンできたのも好調が維持できる背景としてある。
今回は、モスバーガーがなぜ1年間の不調に陥り、そこからどう立て直したのかを探ってみたい。
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