女子テニス協会(WTA)がSAPと開発した分析ソフトウェアの新機能が、2020年の「全豪オープン」に合わせて利用可能になる見込みだ。こうした分析ソフトウェアは選手やコーチにどのようなメリットをもたらすのか。
女子テニス協会(WTA)と大手ソフトウェアベンダーSAPが2019年10月に発表した「Patterns of Play」が、2019年10月開催の「WTAファイナルズ」で公式戦デビューを果たした。WTAファイナルズは女子プロテニスツアーの2019年最後のビッグトーナメントだ。WTAファイナルズでは、選手が最初のサーブ(始球)を打ち、リターン(返球)やパッシングショット(ネット際に近づいてきた相手の脇を抜く打球)を試みた瞬間からデータを集め、リアルタイムに活用できるようにした。
これを可能にしたのがPatterns of Playだ。SAPはWTAと協力して、WTAツアーに出場する選手やコーチ向けの分析ソフトウェア「SAP Tennis Analytics」を開発した。Patterns of Playは、SAP Tennis Analyticsの新機能だ。
Patterns of Playは、ダッシュボード形式で情報を表示する以下の3機能で構成されている。
WTA会長のミッキー・ローラー氏によると、WTAファイナルズで利用できたのはラリー分析機能のみだったという。サーブ時のボールトスに関する分析機能と、バウンド・打球分析機能のお披露目は2020年1月となる見込みだ。その月にテニス大会「全豪オープン」の予選がオーストラリアで開催され、女子テニスの新たなシーズンが始まる。
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