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自動車税をLINE Payで支払ってみた Pay-easyより楽チンで手数料もなし

» 2019年05月14日 12時05分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 クルマを保有する人であれば、誰もが憂鬱になってしまう時期がある。毎年4〜5月にやってくる自動車税の納付だ。いくつかの納付手段が用意されているが、最近は一部の自治体がモバイル決済サービス「LINE Pay」での納税に対応しつつある。他の手段に比べてどのようなメリットがあるのか、実際にLINE Payで自動車税を支払ってみた。

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税金もコード決済で

 自動車税は毎年4月1日時点でクルマを保有する人に1年分として課せられる税金だ。クルマの排気量や最大積載量などによって税率が異なり、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)、低排出ガス車などの減税制度もある。

 納税にはコンビニや金融機関からの振り込み、Pay-easy(ペイジー)を使ったオンライン決済、Yahoo!公金支払い経由のクレジットカード決済が使える。既に自宅に居ながら納付できる環境は整っているので、特に不自由は感じていなかったのだが、一部の自治体は新しい手段を導入しつつある。LINE Payによる納税だ。記者が住む神奈川県も例外ではなく、先日届いた自動車税の納付書にもLINE Payを使った納付方法が記載されていた。

 LINE Payを使った納税方法はこうだ。まずLINEアプリ内のウォレットタブにある「請求書支払い」を開く。バーコードリーダーが起動するので、自動車税の納付書に記載されているバーコードを読み取る。すると納税額が瞬時に表示されるので、LINE Payにチャージしている金額から支払えば納付完了だ。

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photophoto 金がかかるが、クルマはいいぞ

 LINE Pay決済で使えるのはLINE Payにチャージした額のみで、LINEポイントは使えない。さらに通常のLINE Pay決済で付与されるポイント還元も納税では対象外となっている。つまり、金額面で得をするようなメリットはない。

 実際にLINE Payで納税して分かったメリットは、とにかく手軽であることだ。記者がこれまで利用していたPay-easy(ペイジー)のオンライン決済は、収納機関番号などの入力で煩わしさを感じることもあった。

photo PCやスマートフォンからアクセスできるオンラインバンキングなどから手軽に納付できるPay-easyだが、納付書に記載された番号をいくつも入力する必要がある

 LINE Payを使った決済であれば、バーコードを読み取るだけで納付すべき金額が表示され、あっという間に決済が完了する。Yahoo!公金支払い経由のクレジットカード決済で発生する決済手数料もない。既にLINE Payを利用しているユーザーなら、この利便性をより強く感じられるはずだ。

 TwitterなどでLINE Payによる納税の反響を見ると、おおむね「簡単で便利だった」という声が多いようだ。ただし、LINE Payで納付すると領収書や納税証明書が発行されない点には注意が必要だ。納付がより簡単になった分、「納税した」という実感が薄れ、証書が手元にないと不安に感じる人もいるだろう。


 ポイント還元などのキャンペーンが目立つモバイル決済サービスだが、こうした利便性が感じられるサービスが生活に浸透することで、本当の普及に弾みがつきそうだ。

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