「黒タピオカドリンク」が20年を経て、再ブームになっている背景スピン経済の歩き方(1/6 ページ)

» 2019年05月14日 08時13分 公開
[窪田順生ITmedia]

 最近、街で若者たちが黒いツブツブの沈んだドリンクを手に持ち、極太ストローでシュポシュポと吸い込む姿をよく見かけないだろうか。昨年あたりから「ブーム」になっている「黒タピオカドリンク」である。

 発祥の地、台湾から人気店が上陸して店舗数を増やしていることに加えて、日本オリジナルのタピオカ専門店も増えて長蛇の列ができいるというのだ。この勢いを受けて、ミスタードーナツやタリーズといった全国チェーンでも、季節限定ながら黒タピオカを用いたドリンクの販売をスタートさせている。

なぜ黒タピオカがブームになっているのか(写真提供:ゲッティイメージズ)

 と耳にすると、「ずいぶん前にも同じような話を聞いたな」とデジャブに襲われる方も多いかもしれない。その感覚は極めて正常で、実はメディアが「黒タピオカドリンクがブームになってます!」と騒ぐのはこれまでもたびたびあった。古くは2000年ごろにまでさかのぼる。

 『台湾で人気の「ジュンズナイ茶」が日本の街角にも登場した。冷たいミルクティーに沈んだ黒タピオカを極太ストローでズルズル。カエルの卵のような不気味さと、モチモチした食感が奇妙にウケた』(日経流通新聞 2000年12月26日)

       1|2|3|4|5|6 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.