東京の鉄道「8両化」の動き、次はどこ?意外と混んでいる(1/3 ページ)

» 2019年04月19日 08時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]

 東京メトロ南北線は「混雑率が低い」と言われている。しかし最混雑時には駒込〜本駒込間で156%となっており、ほかの路線より若干少ない程度である。ただし、朝ラッシュ時以外に乗車しても、感覚としては意外と混んでいる。

 都営地下鉄三田線は、混雑が問題になっており、利用者からもその声が東京都交通局に寄せられている。

 東京の地下鉄や私鉄では、8両編成、10両編成という長編成の路線が多いものの、3両編成から6両編成といったものも多くある。南北線や三田線は、その代表的な存在だ。

東京の地下鉄、混雑率が低下するのか(写真提供:ゲッティイメージズ)

 地下鉄の短編成路線で有名なのは、東京メトロ銀座線や丸ノ内線といった、第三軌条方式の路線だろう。これらの路線は、他路線に乗り入れることもなく、列車の運行は路線内で完結している。それゆえ押し寄せる乗客には、列車本数の増大によって対応するしかない。

 先に挙げた東京メトロ南北線、都営三田線は、6両編成の路線となっている。いまはまだ東急目黒線に乗り入れるなどの関係で増発は難しく、またコストの面などもあるため、これまでは混雑対応が難しい状況となっていた。

 東京23区エリアの主な私鉄の短編成路線では、東急池上線・多摩川線、東急大井町線、京王井の頭線などがある。東急池上線・多摩川線では混雑時には列車本数を増やし、京王井の頭線ではラッシュ時に急行を走らせない。東急大井町線では、混雑する急行は7両編成に、各駅停車は5両編成にしている。

 短編成の路線でも、ラッシュ時には列車本数を増やし、乗客に対処するというのが一般的だ。だが、編成増で対処する路線も現れた。東京メトロ南北線、都営三田線、東急目黒線である。これらの路線は、相模鉄道への乗り入れが決定している。

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