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サムスン、“折りたためる”スマホ「Galaxy Fold」発表 4.6型と7.3型の両面ディスプレイデバイス

» 2019年02月21日 06時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

 韓国Samsung Electronicsは2月20日(米国時間)、折りたたんでスマートフォンとしてもタブレットとしても利用できるモバイルデバイス「Galaxy Fold」を発表した。内側にはほぼ正方形な7.3型のフレキシブル有機ELを、外側の片面には4.6型の有機ELを搭載する。米AT&TとT-Mobileから、4月26日に1980ドルで発売する。日本での取り扱いは不明。カラーはスペースシルバー、コスモスブラック、マーシャングリーン、アストロブルーの4色。

「Galaxy Fold」

最大3つのアプリを同時表示

 SamsungはGalaxy Foldの内側に搭載した7.3型の「Infinity Flex Display」について、「単に曲がるだけではなく、折りたためるのだ」と耐久性について説明する。

 同社はフレキシブルディスプレイのプロトタイプを2011年に初めて製作し、以来8年間に渡り材質やヒンジのメカニズムなどを研究し、製品化に至ったという。

 Infinity Flex Displayには、同社が開発した新しいポリマー層を利用することで通常のスマートフォンのディスプレイに比べて50%の薄型化に成功した。この新ポリマー層により、丈夫で長く利用できるディスプレイとなったとしている。

 4.6型のディスプレイで開いていたアプリを、Galaxy Foldを開けることで7.3型の大画面へシームレスに移行したり、7.3型の大画面で最大3つまでのアプリを同時に表示して操作できたりと、折りたたみデバイスならではの体験を提供する。

4.6型のディスプレイ
最大3つまでアプリを同時表示

 画面切り替えやアプリの同時起動など高い負荷でもスムーズに動作するよう、次世代の「7ナノメートルプロセスの64ビットオクタコアプロセッサ」と、12GBメモリ、512GBのストレージを搭載した。SoCの製造元については発表時点では伏せられている。

 ディスプレイのアスペクト比は7.3型が4.2:3、4.6型が21:9。解像度はそれぞれQXGA+とHD+とされているが、ピクセル単位の詳細は不明。

3カ所にカメラ たたんでも開いても前後の撮影に対応

 Galaxy Foldには計3カ所にカメラモジュールが配置されている。

 4.6型のサブディスプレイがある外側には1000万画素F2.2のフロントカメラを、折りたたんだとき背面に当たる外側には1600万画素F2.2の超広角カメラ、1200万画素でF1.5とF2.4で絞り値を変えられる広角カメラ、1200万画素F2.4の望遠カメラのトリプルリアカメラを搭載する。

向かって左にトリプルカメラ、右上に単眼カメラがある

 トリプルカメラのうち、広角カメラと望遠カメラは像面位相差AFと光学式手ブレ補正に対応する。

 さらに、7.3型のメインディスプレイの右上にも1000万画素F2.2と深度測定用の800万画素F1.9のデュアルカメラを搭載する。

7.3型ディスプレイの右上を切り欠いた形でデュアルカメラが配置されている

 このように3カ所にカメラを配置することで、たたんだ状態でも開いた状態でも、フロント側にもリア側にもカメラが向いている状態となる。

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