「Qlik Sense」と「QlikView」の違いは本当に名前だけなのか?想定用途や開発の容易さに違い

「Qlik Sense」と「QlikView」にはあまり違いがないように見える。だが導入を検討する企業にとっては、検討すべき重要な考慮事項が幾つかある。

2018年03月28日 05時00分 公開
[Ed BurnsTechTarget]
画像 よく似たQlik SenseとQlikViewには違いがあるのか

 Qlik Technologiesが販売する2つの主要製品「Qlik Sense」と「QlikView」の説明を見比べても、その違いを十分に把握できない可能性がある。「現時点での違いは名前だけだ」と言い切るのは、調査会社Ventana Researchのアナリスト、デイビッド・メニンガー氏だ。企業がQlik SenseとQlikViewを比較して「違いは少ない」という結論に落ち着いたとしても、それは「Qlikにとって良いことだ」とメニンガー氏は語る。

 QlikViewは、1990年代初めにQlikが設立されて以来、Qlik Sense発表の2014年まで同社の主力製品だった。2014年の発表時点から、同社は開発リソースの大半をQlik Senseに集中させてきた。併せて既存顧客のメリットになるよう、QlikViewのメンテナンスとアップデートも続けてきた。

 メニンガー氏はQlikのこうした姿勢を「正しい」と考えている。「Qlikは会社として信頼できる。注力する製品は変わり、QlikViewの更新頻度も高くはない。それでも同社に投資すれば、QlikViewの使用を継続できる」(同氏)

 Qlikの前経営幹部で、現在はコンサルティンググループを率いるドナルド・ファーマー氏によれば、ほとんどの新規顧客がQlik Senseを選び、Qlik自身もそれを推奨している。「QlikViewのユーザー企業が存在する限り、Qlikは同製品のサポートを続けるだろう。だが大掛かりな開発はしない」(ファーマー氏)

Qlik SenseとQlikViewの実際の違い

 Qlik SenseとQlikViewは双方とも、データ同士の関連性を自動抽出する「連想テクノロジー」を基盤に構築されている。連想テクノロジーは、特定の共通点に基づいて複数のデータを関連付ける。具体的なクエリの記述を求める競合製品とは異なる仕組みだ。

 連想テクノロジーはデータの直感的な探索を支援すると、Qlikは説明する。つまりQlik SenseとQlikViewは、エンドユーザーが自らデータを分析する「セルフサービスBI(ビジネスインテリジェンス)」の実現を目標とする点で共通している。

 類似点はここまでだ。

ITmedia マーケティング新着記事

news060.jpg

Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき課題」1位は「ジェンダー平等」――SHIBUYA109 lab.調査
SDGsで挙げられている17の目標のうち、Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき...

news061.png

高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...