ITmedia エンタープライズ編集部主催の情シス交流会「俺たちの情シス」にゲーム業界を対象とした分科会が誕生。東京・渋谷のCygamesの本社でイベントを行いました。みんなで悩みを話してみると、意外と多くの企業が同じテーマで悩んでいた……!
クリエイターが主役の特殊な業界ゆえに、一般的な企業の事例があまり参考にならない――。そんなニーズに応え「俺たちの情シス」のゲーム業界分科会が誕生しました。2月27日、東京・渋谷のCygamesの本社で分科会の第1回を開催し、ライトニングトークやアンケートで「ゲーム業界情シスあるある」を大募集。ゲーム業界の皆さんはどんな悩みを抱えているのでしょうか……?
ライトニングトークを行ったのは、モバイル系と家庭用の両方を手掛けるゲーム会社、Cygamesで業務部の部長を務める星野健一さん。ゲーム業界分科会の発案者であり、過去には日本マイクロソフトで衝撃的(!)なプレゼンを披露したこともありました。
俺達の情シスに何度か参加し、情シス部門の情報交換の場は貴重だと感じながらも、やはり「ゲーム業界と他の業界では、情シス部門のミッションに差がある」と感じた星野さん。ゲーム業界ならではの悩みを個別に語りたいと感じたそうです。
まず、星野さんは会社の業務体制について紹介。星野さんが統括する「業務部」には、「システム管理」「社内インフラ」「社内アプリ」「総務」の4部署があり、ITからオフィススペースまで全てを含む業務環境の設計、構築、運用を行うのがミッションとのこと。
情シスを受け持つシステム管理チームには「現場最速」というスローガンがあります。これは、常に現場が最速で動けるように、業務環境を整備するという意味で、そのために「社員を待たせない」「やらなくていいことをやらせない」「知らなくていいことを覚えさせない」という3つのことを目標としているそうです。
これまでは主に「ITに明るくない人」に対するケアを進めていたという星野さんは、今は次のステップを考えているそう。それはITに明るい人たち、特にエンジニアへの対応です。自分が使いやすい環境を構築したいのに、実現できない彼らの不満をどう解消すべきか――。
そこで2017年後半から、やりたい人には新たな環境をどんどん試してもらい、導入した人たち同士は社内SNSで情報共有してもらい、アウトプットを会社全体にフィードバックできるという、新たな環境の構築を始めています。Windows 10移行などで実践しているそうです。
星野さんは、最後にオフィス環境の構築における事例をいくつか紹介。ディスプレイに光が入らないよう、イラストレーターやデザイナーの席はフットパネルを設置し、下からの間接照明にしているそうです。特に驚いたのは、社内のカフェスペースが「メイド喫茶」であること。司会の池田からは「部長である星野さんの命令では……」と疑われましたが、どうやらメンバーの総意で決まった模様。べ、別にうらやましくなんかないんだからね!
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