2017年に掲載したCIO向け記事では、デジタルトランスフォーメーション、高速化、スケーリング、そして明確なコミュニケーションの必要性に関するテーマが注目された。2018年は?
TechTargetでは、さまざまな分野のIT専門家を招いて、ITの課題を明らかにし、CIOの業務を支援している。それは日ごとに大きくなっているような業務だ。企業は技術によって整えられた社会(規制がかかった社会という人もいるが)に遅れずについていくために躍起になっている。
デジタルトランスフォーメーションは、企業のビジネスのやり方に関する大規模なパラダイムシフトを表す用語であり、IT専門家にとって2017年も引き続き大きな話題であった。よって、デリバリーのスピード、スケーリング、ビジネスアジリティーの確立の他、CIO(最高情報責任者)が関係者と明確にコミュニケーションを取ることが必要不可欠である点も注目された。難しい話は抜きにして、ここに2017年の注目キーワードのトップ10と関連記事(翻訳済みの一部記事にはリンクを設定)を紹介しよう。このアドバイスが2018年も引き続き読者を導いてくれることを願う。
CIOが壮大な戦略的イニシアチブのためにビジネス部門からサポートを獲得するには、IT部門が順調でなければならない。それが最優先事項だ。「CIOは『企業を変える戦略』の前に『ITIL』を実践し、信頼を回復せよ」の記事で、ITコンサルティング会社Pink Elephantのエグゼクティブバイスプレジデント、ジョージ・スポルディング氏は、あるCIOの現場での最初の一日について詳しく語っている。
彼の執行役員の同僚は、どのようにITをより良く変えるかについての説明を求めた。彼は3つの戦略的なITイニシアチブを準備した。機械学習、モバイル化、そして利益を生み出すこと、が提案の重要ポイントだ。しかし、CFO(最高財務責任者)は、このCIOが話し出す前に、同社のネットワークが「我慢できない」と述べ、COO(最高執行責任者)は、ネットワークの停止に起因するビジネスの被害を詳細に説明し、ITヘルプデスクへの容赦のない批判を述べた。
「楽しみは待たなければならない」とスポルディング氏は書いている。しかし、彼はこの仮説上のCIOを見捨てたりはしない。まだ記事を読んでいない場合は、オペレーショナルエクセレンスの実行を最優先にすることに関するアドバイスをチェックしてもらいたい。
「超売り手市場のIT人材、5年後も現役でいるために求められる『5つのスキル』」は、現在の優秀な人材の獲得競争と「狂気じみたITセクターの給料」がドットコムバブルとその後のバブル崩壊を不気味に思い起こさせることを説明することから記事を書き出している。ただその当時とは重要な違いがある。今日のビジネスは、オンラインショッピングサイトを構築する以上のことに技術を利用している。技術はプロセスの自動化、新たな洞察を得るためのデータ処理、従業員のモビリティー向上、生産性の向上、既存ビジネスを再編成するため、などに利用されている。「IT系の人材獲得競争が激化し、私たち全てに影響が及んでいる」とニコライセン氏は書いている。
2018年を成功に導くために、CIOが組織内で必要とするのは、どの5つのITスキルか、同氏のコラムを読んで、理解してもらいたい。
クラウドコンピューティングについては、コストがよりよく理解され、場合によっては、オンプレミスのコストと同等またはそれ以上であることが判明したため、業務をクラウドに移行させる際のCIOの判断基準が変わってきている。経営幹部レベルにとって、コストではなく、スピードがパブリッククラウドへの移行を正当化するための判断基準になる場合がある。
トンセティク氏が説明しているように、ITのスピード対ITコストの節約という議論は要点がずれている。代わりに、CIOが執行役員と持つべきクラウドに関する会話では、IT部門のクラウド戦略とビジネスの成長を結び付けなければならない。「IT部門は独立したクラウド戦略を策定することはできないし、すべきではない。IT部門は成長に向けた企業戦略(おそらく、デジタル戦略)の一部でなければならないのだ」とトンセティク氏は書いている。
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