2017年9月からノートPCに組み込まれる予定のIntel第8世代Coreプロセッサ。ノートPC向けのUシリーズでも4コア/8スレッドを搭載するなど処理速度を高速化し、4K動画再生性能やバッテリー接続時間も向上している。
Intelが第7世代Coreプロセッサを発表してからわずか1年しかたっていないが、全く新しい第8世代Coreプロセッサがその姿を現した。この新しいプロセッサは2017年9月から、ノートPCに組み込まれる形で市場に流通する予定だ。またデスクトップPC向けの第8世代Coreプロセッサは2017年後半から、企業や専門用途向けプロセッサは2017年末から2018年初頭にかけて次々とリリースが予定されている。本稿ではIntelが第8世代Coreプロセッサについて語っていること、それがノートPC購入に及ぼす影響について考えてみる。
ノートPC向け第8世代Coreプロセッサで最初にリリースされるのは、ノートPCメーカーの間では一般的な熱量である15ワットの“U”シリーズになる(TechTargetがレビュー用に入手した一般消費者向けノートPCとビジネス向けノートPCの大半には、Intel製の15ワットプロセッサが搭載されており、その最たる例としては、Lenovoの「ThinkPad X1 Yoga」2017年モデルが挙げられる)。だがIntelはここ数年Uシリーズ製品をリリースしており、その点ではニュースとはいえない。
今回のUシリーズに関するビッグニュースは、第8世代Coreプロセッサには前世代の2倍となる4つのコアを搭載している点だ。さらに、この新しいクアッドコアプロセッサは、Intelの「ハイパースレッディング(HT)・テクノロジー」をサポートし、各コアが最大2つのスレッドを同時に処理できる。つまり4つの処理コアにより、最大8つのスレッドを同時に処理できることになる。前世代のUシリーズプロセッサはデュアルコアのため、HTをサポートしているものでも同時に処理できるスレッドは4つまでだった。Intelは、コアと処理スレッドの数を倍にしたことを主な理由に挙げ、第8世代プロセッサが前世代よりも40%高速になったと話している。世代間でこれほど飛躍的に向上した例はこれまでほとんど見られない。もちろん、レビュー記事を執筆する際には、その数字がどのように記録されるかを確かめる必要があるだろう。
Intelが主張する第8世代プロセッサの大きな進化の1つが、4K動画の再生パフォーマンス向上だ。第7世代(または第6世代)のCoreプロセッサでも4K動画を問題なく再生できるが、バッテリーを使用して4K動画を視聴するとバッテリー持続時間が短くなる傾向があった。Intelは、今回の第8世代Coreプロセッサの電力消費効率を改善することによって、1回の充電で4K動画を「最大10時間」ローカル再生できると主張している。この点については確実に検証する必要があるものの、印象的な主張ではある。
いずれにせよ、第8世代Coreプロセッサに組み込まれている統合グラフィックスプロセッサ(IGP)は、第7世代と変わらないように見える。Intelはこの部分の改善点については何も発表していない。つまり第8世代Coreプロセッサでも、2000年代後半のタイトルは問題なくプレイできるが、Activisionの「Call of Duty」最新作はプレイできないということだ。
特に4Kに対応するゲーム用ノートPCを探している場合は「『VRゲーム』がもっと快適に楽しめる“一押しノートPC”はこれだ」が参考になる。
技術者かどうかにかかわらず、それぞれの第8世代Coreプロセッサにどのような違いがあるかを理解しておく価値はある。現時点で、Intelは以下の4モデルを発表している。以下の表は、この4つのモデルを性能が低い順に左から示す。
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