3D画像技術が“iPhone 8”に魔法をかけるMicrosoft Officeとペイントも3D対応に

ビジネスユーザーは、Microsoftの「Windows 10 Creators Update」と、発表がうわさされているAppleの次期スマートフォン“iPhone 8”で3D画像技術を活用できるようになるだろう。

2017年04月02日 08時00分 公開
[Ramin EdmondTechTarget]
3D画像対応のスマートフォンやPCが市場に登場して久しい。しかし、iPhoneやOfficeが対応することで本格的な普及に弾みがつくだろう

 大手ベンダーが自社の主要製品に3D画像技術を搭載する事例が増えている。それに伴いこの技術がビジネスシーンで今よりも大きな役割を果たす可能性が出てきた。

 3D画像処理では、2次元の平面に3次元の立体を描画する。Appleの「iPhone」次期バージョンには、3Dカメラを搭載するという予測があるが、これが現実となれば、3Dマッピングと拡張現実(AR)がビジネスシーンでより一層普及する可能性がある。また、Microsoftは、2017年4月にリリースする予定というWindows 10 Creators Updateで「ペイント」と「Microsoft Office」に3D画像機能を追加する見込みだ。

 「3D画像技術はビジネスに大きな革新をもたらす」と語るのは、テクノロジー分析会社のMoor Insights and Strategyで代表取締役とプリンシパルアナリストを務めるパトリック・ムーアヘッド氏だ。

 道順を示すために環境をマッピングしたり、購入候補者に提示する不動産物件をマッピングしたりするなど、幾つかの興味深いユースケースがあるとムーアヘッド氏は語る。

“iPhone 8”を強化する3D画像技術

 「2017年秋に登場するであろう “iPhone 8”は、3Dカメラを搭載する可能性がある。この3Dカメラは、被写体とカメラの距離を特定したり、他の対象物を検出したりできる」と語るのは、KGI Securitiesでアナリストとして働くミンチー・クオ氏だ。「これらの3Dセンサーは、Googleの『Google Tango』に対するAppleの答えだ」とTECHnalysis Researchの代表取締役であるボブ・オドネル氏はいう。

 Tangoによって、カメラに3Dセンサーを搭載しているスマートフォンは、被写体を撮影し、被写体のサイズを保存して、別の場所にいるときに画面上で同じ縮尺を適用してデジタル画像を作成できるようになる。例えば、家具店でソファの写真を撮影し、自宅のリビングに対して撮影した3D画像を表示して、ソファが占有するスペースの確認が可能だ。「カメラがARビューを正確に描写するには、空間のどこに対象物があるかという実感を持てなければならない。これについては他にも刺激的な要素が多数ある」(オドネル氏)

 開発者は3D画像技術を利用して、ビルの廊下や部屋のインテリアのマッピングを保存するアプリを作成できる。ビルや家屋のレイアウトを提示する不動産仲介業者と建築家は、3D画像機能で物理的なインフラの変更点や家具レイアウトの綿密な計画が可能だ。「このような種類のものは、3Dの視覚化によって、さらに興味深くなり可能になる」(オドネル氏)

Microsoft Officeの3D画像技術

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

譁ー逹€繝帙Ρ繧、繝医�繝シ繝代�

プレミアムコンテンツ アイティメディア広告企画

「Windows 10で満足」な人向けの賢いWindows 11移行法

「Windows 10」のサポート終了が迫っているものの、まだ「Windows 11」に移行していないユーザーは少なくない。そうした中で、従来の常識にとらわれない“新しい移行の形”が注目を集めている。

プレミアムコンテンツ アイティメディア広告企画

“脱Windows”が無理なら挑まざるを得ない「Windows 11移行」実践ガイド

「Windows 10」が“最後の「Windows」”ではなくなった以上、Windowsを使い続けるなら「Windows 11」への移行は不可欠だ。幸いなことに、スムーズな移行を支援する手段は充実している。主要な手段をまとめた。

プレミアムコンテンツ アイティメディア広告企画

Windows 11が告げる「Windows端末時代の終わり」

「Windows 10」のサポート終了が迫る中、Windows 10ユーザーは「Windows 11」への移行を検討しなければならない。とはいえ、焦ってWindows 11搭載のPCを購入することは得策ではない。他に何の選択肢があるのか。

プレミアムコンテンツ アイティメディア広告企画

旧式PCから「Windows 11」に移行できる最低限の条件

「Windows 10」のサポート終了を目前に控え、Windows 11への移行は避けられないステップとなっている。旧式Windows PCからアップグレードできる条件を、移行時の注意点と併せて確認しよう。

事例 Jamf Japan 合同会社

BYOD時代のIT統制強化術、事例で学ぶ安全なAppleデバイス管理

ソフトバンクロボティクスでは、働き方の変化や海外拠点の増加に対応する中で、ゼロトラストセキュリティを前提としたグローバルレベルのIT統制が必要となった。Appleデバイスを業務利用する同社は、どのようなアプローチを採用したのか。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...