リクルート流 深層学習でビジネス成果を得るための方法論先駆者として伝えたいこと(1/2 ページ)

深層学習をどうやってビジネスの現場に適用させればいいのか。先駆者に学ぶ。

2018年09月12日 05時00分 公開
[冨永裕子]

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ディープラーニング | 機械学習


 深層学習(ディープラーニング)をはじめとする機械学習への期待が高まる中、リクルートグループはリクルートテクノロジーズのリーダーシップの下、これらの技術をいち早く活用してきた。

 データ解析に関する先端的技術を自社のビジネスに適用するために、計画から実装、運用に至るまでどんなことに留意すべきなのか。リクルートテクノロジーズの石川信行氏(ITエンジニアリング本部データテクノロジーラボ部シニアマネジャー)に話を聞いた。

扱いが難しい先端テクノロジーをどう現場へ提案するか

石川信行氏 石川信行氏

 リクルートテクノロジーズはリクルートグループの機能会社であり、グループが展開している各事業の基盤となる技術を提供している。石川氏が所属するデータテクノロジーラボ部の重点領域は、ビッグデータの解析に関する技術だ。具体的には、Webサイトのレコメンドや検索結果の最適化、データ入稿における校閲・タグ付けといったコンテンツ制作支援、コールセンター内におけるチャットbotによるFAQ(よくある質問)対応などの業務を手掛けている。

 同社がビッグデータ解析についての技術導入を始めた時期は、2009年にさかのぼる。分散処理技術の「Apache Hadoop」を用いてグループのデータを1カ所にに集約する基盤を作ろうとしたのだ。とはいえ、データをただ集めるだけでは何も生まれない。実際にビッグデータ基盤を導入し、事業に体制を含めた活用施策を提案し、ROI(投資対効果)を示し、実施してきた。

 石川氏は「ディープラーニングをはじめとする機械学習は、ビッグデータ解析の延長線上にある技術として活用が始まった」と話す。中でもディープラーニングについては、人の作業を代替するような新しいニーズが出始めたこと、オープンソースのライブラリ群が利用可能になり用途が広がったことの2つの要因で活用が進んできたという。

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