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冷蔵庫はクラウド連携で“時短家電”に シャープが冷蔵庫と「ヘルシオ」を連携 ボタン1つで調理開始

» 2018年08月06日 20時13分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 シャープは8月6日、冷蔵庫の新製品「GXシリーズ」を発表した。新たに同社が提供するクラウドサービス「COCORO KITCHEN」を介して「ウォーターオーブン ヘルシオ」や「ヘルシオ ホットクック」と連携、冷蔵庫の液晶パネルなどで選択したメニューを共有し、ボタン1つで調理できるようになった。「キッチン家電同士のクラウド連携は業界初。忙しい主婦をサポートしたい」(シャープ)

液晶画面が本体中央にあるのが「GXシリーズ」。価格はオープン。店頭では35万円前後(税別)になる見込み
レシピを共有し、

 GXシリーズ(SJ-GX55E/GX50E)は、電動アシスト機能付きドアを搭載する庫内容量550リットルクラスのファミリー向け冷蔵庫だ。Wi-Fiを介してインターネットに接続し、前面の4.3インチ液晶パネルで献立の提案やスマートフォンアプリと連携する「買い物メモ」などを提供している。一方、ヘルシオやヘルシオ ホットクックにも献立を提案する機能があり、両者の連携によってメニューの幅が格段に広がるという。

 「これまで冷蔵庫がレコメンドする献立は、鍋料理、フライパン料理など500種類だった。それがヘルシオやホットクックの1500種類を加えて約2000種類に広がる」(シャープ)

約2000種類のメニューをレコメンド

 中には同じ料理も存在するが、例えば「チキンソテー 野菜ソース添え」なら「ヘルシオで調理」「フライパン等で調理」の両方が調理時間(加熱時間)の目安付きで表示される仕組み。画面上の「ヘルシオで調理」をタップすればヘルシオとレシピが共有され、ヘルシオ側の「スタート」ボタン1つで調理が始まる。調理履歴も共有されるため、昨晩と同じメニューを提案することはない。

冷蔵庫の画面もしくはスマホアプリの画面で決定
「ヘルシオ」の画面。同じレシピが表受遺された
「ヘルシオ ホットクック」でも同じレシピをダウンロード。あとはスタートボタンを押すだけで調理開始
完成した料理

 また家族全員が触れる冷蔵庫ならではの新機能として、スマホアプリから入力した文章を冷蔵庫が表示し、読み上げる「伝言機能」がある。例えば母親が子どもに向けて「冷蔵庫にプリンがあるからおやつに食べてね」とメッセージを送ると、子どもが帰宅した後、液晶画面のボタンをタップするか、冷蔵庫のドアを開けると読み上げが始まる。同時にスマホ側には伝言の再生を通知、母親に子どもの帰宅を知らせる。

スマホで伝言を入力
冷蔵庫の液晶画面に伝言が表示され、音声で読み上げる
メッセージが再生されるとスマホに通知するため、簡易的な「見守り機能」としても利用できる

 これらの新機能はクラウド側とアプリのアップデートによって実現できるため、同じくクラウドサービスに対応した従来機(GX50/55D)でも利用できるという。ヘルシオ側も2017年以降に発売した無線LAN内蔵モデル(ヘルシオのAX-XW300、ホットクックのHW24C)が対応予定。対応機器の情報は同社サイトで公開する予定だ。

 「仕事と家事、育児に追われる共働き世帯が増えている。キッチンの中心である冷蔵庫だからこそできる提案で、働くお母さん方をサポートしたい」(シャープ)

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