徹底比較:Amazon、Azure、Google、IBMの機械学習機能 現時点の勝者はいるか2017年度の比較表を大公開

クラウドベンダーの機械学習機能を巡る戦いが激しさを増している。本稿では主要クラウドベンダー4社が提供する機械学習機能の比較表を掲載する。最適なプラットフォームを決める際の参考にしてほしい。

2017年08月01日 05時00分 公開
[Ed BurnsTechTarget]
画像 クラウドサービスの機械学習機能を比較(英語版、記事本文では日本語版を掲載)《クリックで拡大》

 データサイエンティストが機械学習モデルを構築し、運用するためのツールは多数存在する。だが適切なツールを選ぶには難しい判断が幾つも伴う。

 下記の表では、Amazon Web Servicesの「Amazon Web Services」(AWS)、Microsoftの「Microsoft Azure」(Azure)、Googleの「Google Cloud Platform」(GCP)、IBMの「IBM Cloud」といった人気の高いクラウドサービスの機械学習機能を、機能や価格別に分類した。ただし、機械学習では多くのオープンソースソフトウェア(OSS)ツールや、掲載した以外のベンダーの製品も提供されているので注意が必要だ。本稿では機械学習のライフサイクル全体をサポートする商用クラウドサービスのみに注目した。機械学習のライフサイクルとは、データの取得からモデル開発、運用までを指す。

 機械学習プラットフォーム市場は活気を帯びてきており、多くの主要ベンダーがシェアの獲得を目指している。調査会社Forresterの予測では、この市場は2021年まで年間成長率15%で拡大していくという。

 2017年前半には複数のクラウドベンダーが自社のサービスを強化している。機械学習への着手を目的としたシンプルなクラウドプラットフォームが用意されるようになった。また、こうしたプラットフォームで開発するモデルは即座に運用環境に移行できるようにもなっている。

 たが、こうした機械学習プラットフォームにはそれぞれ欠点もある。各プラットフォームにはベンダーに縛られるという大きなリスクがある。機械学習では、ユーザーのデータを広い範囲のクラウドプラットフォームに配置するよう求めるのが一般的だ。企業のデータを全てベンダー1社のクラウドに配置すると、他の作業に別のベンダーのサービスやOSSツールを使いづらくなる。

クラウドサービスの機械学習機能を比較

 この表は、主要クラウドベンダーの機械学習機能の重要なポイントについて比較している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品資料 株式会社ハイレゾ

GPUのスペック不足を解消、生成AIやLLMの開発を加速する注目の選択肢とは?

生成AIの活用が広がり、LLMやマルチモーダルAIの開発が進む中で、高性能なGPUの確保に問題を抱えている企業は少なくない。GPUのスペック不足を解消するためには、どうすればよいのか。有力な選択肢を紹介する。

技術文書・技術解説 アイティメディア広告企画

AI活用基盤にクラウドを選ぶこれだけの理由と企業がはまる“落とし穴”とは

企業におけるAI活用基盤の整備が急務となっている。そのAI活用基盤の最有力候補となるのが「クラウドサービス」だ。では、AI活用基盤としてクラウドを選ぶ理由はどこにあるのか。そこに“落とし穴”はないのか。

技術文書・技術解説 アイティメディア広告企画

脱クラウドを招く“3大問題”とオンプレミス回帰に必要な“3大コスト”とは?

一度クラウドサービスに移したシステムをオンプレミスインフラに戻す「脱クラウド」は、なぜ起こるのか。実際にオンプレミス回帰に踏み切る際には、どのようなコストが発生するのか。専門家の声を基にまとめた。

市場調査・トレンド アイティメディア広告企画

クラウドをやめて「オンプレミス回帰」する企業続出 後悔しない見極め方は?

システムのパブリッククラウド移行が進む一方で、パブリッククラウドからオンプレミスに戻る「オンプレミス回帰」を選ぶ企業が相次いでいる。背景には何があるのか。パブリッククラウドとオンプレミスシステムの違いとは。

技術文書・技術解説 アイティメディア広告企画

“クラウドに失望した人”の受け皿に――謎の「オンプレミスクラウド」の正体は

クラウドサービスの利用が拡大している一方で「オンプレミスを活用したい」というニーズも少なからずある。そこで注目されているのが“オンプレミスクラウド”という選択肢だ。本資料では、その基礎知識や魅力を徹底解説する。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...