iOSとmacOSの“PPTP突然打ち切り”に振り回されるAppleユーザーたち告知が遅すぎた?

危ないといわれつつも普及していた主要VPNプロトコルのサポートが突然打ち切りに。急きょ“代役”を探せと言われてもすぐに見つかるものではない。

2017年02月09日 08時00分 公開
[Michael CobbTechTarget]

関連キーワード

iOS | VPN | Apple


iOS 10においてVPN主要プロトコルを突然廃止した。ただ、混乱の責はAppleだけにあるわけではない

 「PPTP」(Point-to-Point Tunneling Protocol)は、VPN(仮想プライベートネットワーク)の実装に使われる。TCP接続を使ってトンネルを維持し、GRE(Generic Routing Encapsulation)でカプセル化したPPP(Point-to-Point Protocol)フレームを使ってデータをトンネルに送信する。暗号化機能や認証機能を提供せず、PPPパケットをトンネルに通すことでセキュリティ機能を実装している。

 VPN技術では一般的にPPTPがサポートされているが、このプロトコルは安全ではないことが以前から知られている。攻撃によってネットワーク全体でのパスワードスニッフィング、暗号化解除、機密データの読み取りが可能だからだ。そのためか、PPTPはMicrosoftなどが結成したコンソーシアムによって1999年に開発されたが、IETF(Internet Engineering Task Force)がPPTPを標準として提案、承認することはなかった。

 それでも、多くの旧式の技術やプロトコルと同様に、PPTPはまだ広く使われている。より安全な代替プロトコルと比べて、セットアップと利用が比較的容易だからだ。

ITmedia マーケティング新着記事

news115.jpg

「TikTok禁止法案」に米大統領が署名 気になるこれからにまつわる5つの疑問
米連邦上院が、安全保障上の理由からTikTokの米国事業の売却を要求する法案を可決し、バ...

news077.jpg

「気候危機」に対する理解 日本は米国の3分の1
SDGsプロジェクトはTBWA HAKUHODOのマーケティング戦略組織である65dB TOKYOと共同で、「...

news058.jpg

アドビ、Adobe Firefly機能搭載の「Adobe Express」モバイル版アプリを一般提供
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」の機能を利用できる「Adobe Express」モバイル版アプ...